ガラスは汚れやすい

水アカ汚れの発生

湿気やアルカリ分の影響を受けて、ガラス表面に生じるウロコ状あるいは白いクモリ状の汚損は、一般に水アカ汚れと呼ばれます。特に進行した水アカ汚れは、表面が化学的に侵食されて粗面化しているために通常の洗浄方法では復元ができず、ガラスの大敵です。

水アカ汚れの発生しやすい条件と場所は次の通りです。

◉ 水滴などが常時かかる   : 噴水・滝・クリーングタワーなどの周辺、塩害の影響のある臨海地区

◉ 高温多湿である      : 温泉(無機系イオンが影響する場合もある)、浴室の内部など

◉ アルカリ分の影響を受ける : コンクリート外壁やタイル目地からの伝い水、アルカリ性洗剤の多用

ガラスの風化・侵食のメカニズム

板ガラス(ソーダ石灰ガラス)を構成する主成分は、ケイ砂(SiO2)・ソーダ灰(Na2O)・石灰(CaO)などで、ガラス表面に水分が滞留すると水は表面から徐々にガラス内部に拡散し、弱い結合状態にあるアルカリ分を加水分解して、含水ケイ酸とNaOHをガラス表面に形成します。

NaSiO3  + (x + 2)H2O  ⇨ H2SiO・xH2O  + 2NaOH

この状態で湿潤乾燥を繰り返すとアルカリ溶液は次第に濃厚になり、待機中のCO2などと反応してますます侵食がすすみます。

2NaOH  + CO2  ⇨  NaCO3  + H2O

これらの生成物質は、ガラスの主成分であるケイ素構造に影響を及ぼしゲル化させると同時にガラス表面に固着するために、ガラスは光沢を失い、白いクモリの状態になります。これがガラスの浸食現象です。さらにガラス表面の汚染物質が水分の凝縮する場所を与えるために浸食作用がますます促進することになります。

以上のような侵食を受けたガラスは化学的な抵抗力が低下し、さらに侵食が進むこととなります。

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